- これからWebマーケティングに取り組みたいが、何から手を付けたら良いか分からない
- そもそもWebマーケティングでどのようなことができるか知りたい
- Webマーケティング担当になったものの、社内に詳しい人がいない
社内のWeb担当になったけど、そもそもWebマーケティングとはどこから手を付けたら良いのか、分からない方は多くいらっしゃいます。
また、Webに関する施策を色々やったけど、いまいち成果が出ない経験はないでしょうか?
この記事では、Webマーケティングでできる施策や手法・成功ポイントについて解説します。
ヤマヒ|山口博道(ヤマグチヒロノリ)
Webマーケターサロン ヤマヒ塾の塾長・現役Webマーケター。Webメディアを運営するスタートアップ企業の元経営者。現在は企業にSEO研修・コンサルティングをしつつ、自身のサイトを運営。Webマーケティングの情報をSNSで初心者向けに発信 ▷プロフィール詳細
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Webマーケティングの意味・できることとは?
そもそもWebマーケティングとは、Webを中心とした「商品が売れる流れ」を構築することです。
Webマーケティングを用いてできることには、下記のようなものがあります。
- 市場調査を行う
- 集客施策を推進する
- アクセス解析を行う
- リピーター獲得施策を推進する
また、Webマーケティングを行うメリットは、下記の通りです。
- 施策をスピーディーに展開できる
- コストを抑えられる
- 細かいターゲティングができる
SEO対策からインターネット広告・ウェビナー・ホワイトペーパーに至るまで、Webを利用したマーケティングは全てWebマーケティングの領域となります。
「Webマーケティングができること」は、企業にとって必須
多くの人にとってWebが身近な存在となった現代では、オフラインとオンラインを隔てる境界はなくなりつつあります。
例えば何か商品を購入しようと思った際、ユーザーがラインナップや口コミなどの情報をインターネットから調べるのは、もはや珍しいことではありません。
サイトで見て気に入り、実店舗で購入することもあれば、実店舗で商品を確認してからECサイトで購入することもあります。
このように、すでにあらゆるビジネスはWebとつながっているとも言えます。
Webマーケティングを効率的に行う手順
Webマーケティング施策を効率よく実施するためには、以下の手順を踏むことが大切です。
- 課題の特定・Webマーケティング戦略の立案
- 集客施策
- 接客施策
- 再訪促進
Webマーケティングを行うにあたっては、まず商品やサービスに関する課題を特定しなければなりません。
例えば、課題が「自社商品の認知度が低い」ことだとします。
すると、Webマーケティングの目的は「自社サイトへのアクセス数を増やすこと」と設定できます。
そのための施策として考えられるのは、Webサイトにおけるコンテンツの強化や、SNSでの認知度向上などです。
以下の記事では、施策実行までのステップや、各施策で行うべきWebマーケティング手法を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
Webマーケティングで用いられる手法例
ここでは、Webマーケティングで用いられる様々な手法の一例を解説します。
SEO対策(検索エンジン最適化)
SEOとは、Search Engine Optimization の頭文字で、直訳すると「検索エンジン最適化」の意味です。
Googleを主とした検索アルゴリズムに情報の価値を正しく評価してもらえるよう、コンテンツ制作者側がする対策を「SEO対策」と言います。
Googleを始めとした検索アルゴリズムは完璧ではなく、人間が読むと充実した素敵な文章であったとしても、アルゴリズムが正しく評価できるとは限りません。
SEO対策は BtoCのみならず、BtoBにおいても重要な施策です。
SEO対策のための作業には、一例として下記のようなものがあります。
- キーワード選定
- Webページのプロモーションによる被リンク獲得
- 検索ニーズに合わせたコンテンツ企画
自社サイトへのアクセス数を拡大するには、検索結果で上位に入ることが重要です。
ターゲットに適切にアプローチしていくためにも、最適なキーワード選定とコンテンツ提供を行うSEO対策が重要です。
SNS対策
SNS対策とは、SNSを用いて行うマーケティング手法全般を言います。
集客だけでなく、再訪促進や顧客のファン化にもつなげられるメリットがあります。
対策として行うことの一例は、下記の通りです。
SNS広告 | FacebookやInstagram、TwitterといったSNSのプラットフォームに広告を表示する |
SNSアカウント運用 | SNSで企業アカウントを運用し、ユーザーとのコミュニケーションや発信を行う |
インフルエンサーマーケティング | SNS上で多くのファンをもつインフルエンサーの影響力を活用する |
近年、SNS利用者は増加の一途をたどり、SNS利用時間もそれに伴い増大しています。
Webマーケティングの効果を最大化するためには、Webサイトのみならず、SNSも活用することをおすすめします。
LPO(ランディングページ最適化)
LPOとは、分析結果に基づいてLPを改善していく手法です。
LPの構成や内容を工夫することで、サイト訪問者のコンバージョン率を高めることを目指します。
一般的な改善施策としては、下記のようなものがあります。
ABテスト | 特定の要素を変更した複数パターンのページを作成し、成果を比較することで、より高成果のパターンを見つける |
ヒートマップ | ページのよく読まれる箇所・クリックされている箇所などを視覚的に把握し、改善の指針とする |
EFO(入力フォーム最適化) | 入力フォームの設計や入力方法を見直し、ユーザーが入力しやすいよう改善する |
LPは「一度作ったら終わり」ということはなく、ユーザーニーズを把握し、訴求ポイントを学んで改善し続けることが重要です。
リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を、検索結果画面に表示する広告です。
検索ワードやユーザーの属性・インターネット上でのこれまでの行動などを基に、ターゲットを絞って効率よくプロモーションできるメリットがあります。
リスティング広告の運用は、以下のステップを踏んで行います。
- 広告アカウントを作成
- 広告配信の条件を設定
- 広告の作成・入稿・配信
- 広告効果の分析・改善
リスティング広告は比較的すぐに始められ、即時効果があるというメリットがありますが、運用者のスキルによって効果が大きく変わることもあるため、注意が必要です。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、媒体主がもつWebサイトやSNS・メールマガジンなどに広告を設置する手法です。
一般的には、ユーザーがその広告を通して商品を購入するなど、一定の条件を満たすと報酬を支払う「成果報酬型」の仕組みを取ります。
メリットは次の通りです。
- 成果報酬型のため、費用対効果が高い
- 初期費用が低コストで済む
- 認知拡大につなげられる
良質なコンテンツによって集客し、ユーザーが納得感をもってアフィリエイト広告から購入に進めば、継続的に自社の商品・サービスが購入される環境が作れます。
Webマーケティングを成功に導くためにできること3つ
Webマーケティングには様々な手法がありますが、成功のためにはどのようなことを行うべきなのでしょうか?
以下、3つのポイントを解説します。
1.目標を明確にする
Webマーケティングにおける目標は、「どのくらいのアクセス数を達成するか」「どのくらいの売上を求めるのか」といったことについて、具体的な数字まで出すことが重要です。
目標がないと、何を指針にして行動していいか分からず、結局施策が進まない事態となるかもしれません。
また、目標を言語化・数値化することで、誤った目標を立てることを防いだり、振り返りの際の見直し材料にできたりします。
例えば商品が車であるなら、Webサイトにおける目標は購入ではなく、資料請求や試乗予約・問い合わせになります。
また、もし自社のECサイトやSNSが売上に貢献していたら、そこへ流し込むことを目標としてもいいでしょう。
立てるべき目標は各企業によって変わるため、自社の目標は何にあたるのかを明確にしましょう。
2.データから分析する
必要なデータを集計・分析するためには、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールといった分析ツールが必須です。
実施した施策でどのくらい目標が達成できているかを確かめるために、集計・分析をします。
例えば、Webサイトへの集客における主な指標には、下記のようなものがありますが、これらの測定も分析ツールで行えます。
- アクセス数(セッション数)
- PV(ページビュー)
- 記事更新数
集計・分析をすれば、PV数が少ないコンテンツをリライトするなどの改善手法が取れます。
より目標達成に近づくよう、施策の結果を細かく分析しましょう。
3.分析結果から改善を繰り返す
データの分析により施策の効果を測定したら、再び課題を抽出し、目標を立てて施策を回すことが重要です。
例えば、Webサイトのコンテンツを強化するサイクルは、次の4つのフェーズに分けられます。
Plan(計画) |
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Do(行動) |
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Check(評価) |
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Act(改善) |
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4番目のAct(改善)で見つけた改善案をもとに、再度Planに戻り、計画を立てていきます。
成果が出るまで、サイクルを繰り返すことが大切です。
Webマーケティングに活用できるツール6選
ここからは、Webマーケティングで活用できるツールを6つご紹介します。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、「ユーザーがサイト内に入ってきてからどのように動いたか」といったアクセス状況を分析できるツールです。
Webサイト全体のアクセス数やPV数など、各種データを把握できます。
- 価格:無料
- 定番ツールなので、分からないことがあってもすぐ調べられる
- 複雑なデータ取得も可能。初心者から上級者まで活用できる
URL:https://analytics.google.com/analytics/web/provision/#/provision
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、サイトの内部診断やアクセス状況などの確認ができるツールです。
Googleアナリティクスがサイトにたどり着いた後の行動を分析するのに対し、Googleサーチコンソールは、サイトにたどり着くまでのユーザーの動きを分析します。
インデックスステータスの確認や内部リンクチェック・モバイルユーザビリティの確認など、多くの機能が無料で使えるため、Webマーケティングをする上では必須で入れたいツールです。
- 価格:無料
- 流入検索キーワードから、SEOの効果検証や見込み顧客のニーズの発掘ができる
- SEOでの問題点やセキュリティ問題も分かる
URL:https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
Googleタグマネージャー
Googleタグマネージャーとは、サイトのコードを直接編集することなく、タグを一元管理できるサービスです。
Webマーケティングにおいては、広告タグや解析タグをWebサイトに設置する必要があります。
Googleタグマネージャーを使うと、これらのタグの追加や削除・修正を手軽に行えます。
- 価格:無料
- プレビューモードでタグの動作確認ができ、トラブルが予防できる
- バージョンを自由に戻せるのでトラブルへの対応が容易
URL:https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/tag-manager/
Rank Tracker
Rank Trackerは、Webサイト内全ての記事の検索順位を毎日自動で測る検索順位チェックツールです。
検索順位を把握することで、狙ったキーワードの動向を把握し、早期に施策を打つことができます。
価格は年額149ドル(約17,000円)で、月額にすると約1,400円ほど(※)です。
SEO対策で必須とも言える施策サイクルがより早く回せるようになるため、収益化の効率を上げたいときにおすすめです。
(※)1ドル114円で計算しています。価格は、為替レートによって変わります。
- Windows・Mac・Linuxと幅広く対応している
- キーワードごとのSEO検索順位をチェックでき、改善ループを回しやすい
- 競合サイトがどういったキーワードを獲得しているかが分かり、改善に活かせる
URL:https://www.seopowersuite.jp/
Page Speed Insights
Page Speed Insightsは、Googleが提供しているページの表示速度を計測するツールです。
表示速度は、訪問者の行動を左右します。
高速表示のWebサイトは、特にモバイルユーザーにとってストレスなく利用できるため、離脱を防いだりCV率を高めたりできます。
検索順位を上げるためにも、積極的に活用したいツールです。
- 価格:無料
- ページの表示速度を100点満点で採点
- 表示速度低下の原因になっている要素が確認でき、改善につなげられる
URL:https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/
Lighthouse
Lighthouseは、Googleが公式に提供しているGoogle Chromeの拡張機能です。
分析したいページで使用すると、「画像要素はaltを指定しているか?」「メタタグでdescription(ディスクリプション)が記載されているか?」などのSEO状況を分析し、評価結果が表示されます。
SEO上の改善点が一覧表示されるので、簡単に改善が行えます。
- 価格:無料
- 内部SEO情報を、スコア化して表示
- 日本語対応しておらず英語のみのため、慣れないうちは理解が難しい
URL:https://chrome.google.com/webstore/detail/lighthouse/blipmdconlkpinefehnmjammfjpmpbjk?hl=ja
Webマーケティングでできることを増やすために役立つ情報・資格
Webマーケティングについての知識やできることを増やすために、役立つ情報を解説します。
Webマーケティング担当者に資格は不要
先にお伝えしたいのは、Webマーケティングをする上では資格よりも実践が大事だということです。
Webマーケティングは有資格者しかできない業務ではなく、現場も実用的な知識や経験が役に立ちます。
資格を取ることよりも、少しでも試行錯誤に時間を充てた方が成果にはつながりやすいと言えるでしょう。
現役Webマーケターが多数在籍するオンラインサロン「ヤマヒ塾」
上記で「資格は不要」と書きましたが、周囲にWebマーケティング経験者がいない状態で、一人で試行錯誤を続けるのは不安だと思います。
そのような方には、オンラインサロン「ヤマヒ塾」がおすすめです。
ヤマヒ塾は、現役Webマーケターである私ヤマヒが週1回講義を行う学習型サロンです。
80以上のWebマーケティング講座などの過去アーカイブが見られる他、匿名スレッドで質疑応答・情報共有ができます。
Webマーケティングを仕事にしている人や、勉強中の人同士で意見交換できるため、実務と並行して知識を深められます。
Google提供の無料教材「アナリティクスアカデミー」
Webマーケティング業務を行う前にどうしても基礎知識を勉強しておきたいなら、アナリティクスアカデミーで学ぶ方法もあります。
アナリティクスアカデミーは、Googleが提供する無料のeラーニング教材です。
GoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャーについて、動画で学習できます。
Google アナリティクスには様々な機能があるため、どういった機能があるのか知っておくことは大切です。
Webマーケティングの学習方法については下記記事でもご紹介しているため、ぜひご一読ください。
集客やリード獲得・成約のために弊社ができるWebマーケティングサービス
ここでは、弊社が提供しているWebマーケティングサービスをご紹介します。
インハウスSEOの提供
インハウスSEOとは、SEO対策を外部に委託せず、社内人材だけで実行することです。
弊社では、インハウスSEOで知識がない方でもSEO対策ができるように、実行スケジュールの提案からノウハウ伝授・フィードバックまでを提供しております。
様々な施策について社内で判断・実行できるため、外注するのに比べてスピーディーな対応ができ、費用対効果も高いメリットがあります。
下記でも詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にご覧ください。
Webマーケティング人材の育成
前述のインハウスSEOとも関連して、Webマーケティング人材育成のサービスも行っております。
一例としては、下記の項目を企業側担当者様が一人で行えるよう、ノウハウ伝授やフィードバックを行わせていただきます。
SEOライティング | Web担当者様自身が検索上位になる記事を作れるようになります |
外注戦略 | 外注を使い、高品質な記事が作れるようになります |
CVR改善 | ABテストやヒートマップ分析を通じ、購入率の改善施策ができるようになります |
また企業様向けのWebマーケティングやSEOセミナー講師の実績もあるため、講師として研修することも可能です。
セミナー実績については、下記ページをご覧ください。
企業向けコンサルティングサービス
オウンドメディアの自然検索やDXに関してなど、Webマーケティング全般に関するコンサルティングも行っております。
特にオウンドメディアの運営についてですが、重要ポイントである「キーワード選定」について、企業様側で十分対策をされていないケースが過去に多くございました。
オウンドメディアについてのご相談があれば、無料で簡易的な調査と30分程度のオンラインミーティングをご提供しています。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
まとめ
これからWebマーケティングに取り組む場合、まずは目標を明確にすることが大切です。Webサイトにおける目標一つ取っても、目指すのがリード獲得なのか購買なのかにより、取るべき方策が異なってきます。
また、Webマーケティングの成果が思ったように出ていない場合は、ぜひ弊社提供のコンサルティングやインハウスSEOをご検討ください。