Webマーケティングの資格は取ったほうがいいの?
人気のあるWebマーケティングの資格はどれ?
資格があるとWebマーケターに就職・転職するのに有利なの?
Webマーケティングの資格を検討してみると、資格に色々あるし、ぶっちゃけ自分に必要な資格なのかわかりにくいですよね。
この記事は、企業に属さないプロのWebマーケターとして仕事をしている筆者が、Webマーケティングの資格について徹底的にまとめて紹介しています。
私は、企業向けにWebマーケティング担当者や新卒入社された方ににSEOの研修をしたり、オウンドメディアのコンサルティングをしています。
企業に勤めておらず、個人でWebマーケターとして腕一本で仕事をしており、半年でリード数を10倍になったクライアント様の事例を公開するセミナーをするなど、企業向けサービスの実績も公開しております。
興味のある方はWebマーケティングの成功事例、SEOセミナーのレポートをご覧ください。
また、個人向けには学習型オンラインサロン「Webマーケターサロン ヤマヒ塾」を運営したり、YouTubeチャンネル「ヤマヒ塾」でもWebマーケターのなり方や仕事の魅力、転職・就職方法などを発信しています。
ヤマヒ|山口博道(ヤマグチヒロノリ)
Webマーケターサロン ヤマヒ塾の塾長・現役Webマーケター。Webメディアを運営するスタートアップ企業の元経営者。現在は企業にSEO研修・コンサルティングをしつつ、自身のサイトを運営。Webマーケティングの情報をSNSで初心者向けに発信 ▷プロフィール詳細
Twitter▶︎@yamahi_official / YouTube▶︎ヤマヒ塾 /サロン▶︎ヤマヒ塾
このテーマに対して私の結論を先にお伝えしてしまうと、私自身はWebマーケターになる上で必要なことは、資格よりも実践・実績だと考えています。
以前、スタートアップの経営者をしていてWebマーケターの採用も経験していますが、資格の有無は全く気にていなかったですし、過去の実績から当社に貢献できるかどうかを考えていました。
Webマーケティングが未経験・他業界の方であれば、資格を取るよりも個人でブログやSNSを始めて実績を作ることをお勧めします。
一方で、色々な背景からWebマーケティング系の資格について、受けるかどうかを考えてたいという方も数多くいらっしゃいますし、きちんと知らずして否定的な意見を述べるのも説得力がないとも考えました。
そのため、検討する方に向けて
- Webマーケティングの各資格についての人気調査
- 各資格ごとの特徴・ポイントのまとめ
- 実際に人気資格のテキストを入手・プロ視点でのレビュー
など、Webマーケティングの資格についてまとめつつ、参考意見としてプロの視点で実践にどう役立つのか、私の考えもご紹介しました。
Webマーケティングの資格の人気ランキングを発表

早速ですが、Webマーケティングの資格ランキングは以下です!
- ウェブ解析士
- Google Analytics Individual Qualification(GAIQ)
- マーケティング・ビジネス実務検定
- ネットマーケティング検定
- Google AdWords認定資格
- Webアナリスト検定
- IMA検定
- SEO検定
- 認定SEOコンサルタント
- SEOマーケティングアドバイザー
なお、ランキングを発表するにあたって、WebマーケターらしくGoogle広告の提供するキーワードプランナーで各資格の名前の検索ボリュームを調査し、検索される回数が多い順に順位をランキングしました。

それでは、それぞれがどんな資格なのか、一つずつ解説していきます。
1位 ウェブ解析士
ランキング1位は、「ウェブ解析士」でした。
- 難易度:初心者〜
- 受験費用:17,600円〜
アクセス解析やウェブ解析データを読み取り、正確な判断ができることを目標としています。
レベルは難易度の低い順に「ウェブ解析士」、「上級ウェブ解析士」、「ウェブ解析士マスター」の3段階です。資格の有効期限は1年で、更新するためにはフォローアップ講座の受講と年会費の支払いが必要です。
試験の内容はウェブ解析の基本からウェブ解析、レポート作成までと幅広く合格率は60%前後です。
2位 Google Analytics Individual Qualification(GAIQ)
2位は、Google Analytics Individual Qualification(GAIQ)です。
- 難易度:初心者〜
- 受験費用:無料
GAIQによって、Googleアナリティクスを最大限に活用できるユーザーであることを証明できます。
認定を受けるためには、Google アナリティクス理解度テストを受験する必要があります。有効期限は12ヶ月です。
Googleが主催するアナリティクス アカデミーの 初級者向けコースと 上級者向けコースの資料を熟読することが勧められており、普段からGoogleアナリティクスを使いこなしていれば合格できるレベルです。
3位 マーケティング・ビジネス実務検定
3位は、マーケティング・ビジネス実務検定です。
- 難易度:初心者〜
- 受験費用:12,760円〜
レベルは難易度が低い方から、C級、B級、A級の3段階です。
試験の内容は、マーケティング知識とマーケティング事例に分けて出題され、C級ではすべて選択問題ですが、A級になると記述問題も出題されます。
合格の基準は2科目の合計200点中80%を基準として試験委員長が定める点数、と定義されています。
4位 ネットマーケティング検定
4位は、ネットマーケティング検定です。
- 難易度:初心者向き
- 受験費用:6,000円
ネットマーケティングの初心者に向いている資格です。
試験の内容は、「ファシリテート能力」、「Web に関する知識や技術」、「ネットマーケティングに関する知識」、「経営戦略と連動したWebブランディング能力」を問われ、得点率70%以上で合格です。
5位 Google AdWords認定資格
5位は、Google AdWords認定資格です。
- 難易度:初心者〜中級者
- 受験費用:無料
初心者から上級者まで幅広く知識を認定しています。
試験の内容は、Google AdWordsの基本的知識から、インターネット上で広告を出すことの利点、そして中でもGoogle AdWordsで広告を出すメリットなどを問われます。
Googleのスキルショップというホームページからオンラインで試験が受けられ、合格ラインは正答率80%以上です。
6位 Webアナリスト検定
6位は、Webアナリスト検定です。
- 難易度:初心者
- 受験費用:17,280円(試験のみ)
試験を受けるためには、データ分析をテーマにした、サイトへの集客から回遊、コンバージョン、リピートという4つのセクションに分けられた5時間の講座を受講する必要があります。
オンラインで試験が受けられ、合格ラインは正答率75%以上です。
7位 IMA検定
7位は、IMA検定です。
- 難易度:初心者〜上級者
- 受験費用:19,800円(講座受講料込)
その上で改善レポートの作成、実践をすることでオンライン上で必要なマーケティングスキルを学ぶことができます。
難易度は低い方から、standardとProfessionalの2種類があります。
試験を受けるためには、試験の内容に沿った講座を受講する必要があります。
オンラインで受講、また試験を受けることができます。
8位 SEO検定
8位は、SEO検定です。
- 難易度:初心者〜上級者
- 受験費用:5,000円〜
インターネット用語や、技術用語などSEO対策をするにあたって必要な知識、Webや検索エンジンの仕組み、また、具体的にはGoogleの特徴などが学べます。
難易度は低い方から、4級から1級まであり、各級とも正答率80%前後が合格ラインです。
試験は全国10箇所で毎月開催されています。
9位 認定SEOコンサルタント
9位は、認定SEOコンサルタントです。
- 難易度:上級者
- 受験費用:150,000円
サイト表示を上位化するために必要なキーワード分析やサイト設計、また集客術など個人でビジネスをすることが可能になる実践的な内容です。
認定SEOコンサルタントになるためには、3ヶ月間の研修を受講することが必須です。SEO検定1級までの合格に加え、卒業課題の提出と審査に通ることが必要です。
10位 SEOマーケティングアドバイザー
10位は、SEOマーケティングアドバイザーです。
- 難易度:上級者
- 受験費用:10,000円
SEOに関するスキルを利用する企業やその現場で求められる基本の知識や技術を理解した上で、SEOの知識や技術を目的に応じて有効的に使い分ける試験です。
試験は2ヶ月に1度実施され、インターネット上での受験です。
合格には正答率70%以上が必要です。
Webマーケティングの資格の本を実際に買って見た現役Webマーケターとしての感想
今回の記事を書くにあたって、ランキング1位だった「ウェブ解析士」のテキストを購入しました。
私が手に入れたテキストは新品未使用ということですが、『資格取得を始めようと思い立ち、テキストを購入したものの、一切開くことなく、積んでおくだけになってしまう人』も、結構いるのではないかと思いました。

実際に手に取ってみた感想としては
- 全体が体系立てられてて一つ一つの項目が詳細まで書かれている
- 全部をしっかり読むのはかなり大変なボリューム感
- 資格というフォーマットだと実戦で使える知識に対しては限界がある
ということです。
テキストとしてすごく内容が濃く詳細まで書かれているのですが、しっかり読むのには大変な時間がかかりそうです。
例えば、テキストに「コンテンツの解析」というパートがあるのですか、そこには解析の考え方や言葉の定義、調査方法が細かく書いてあります。
これを見れば「ヒートマップ」というツールを使えば良いことはわかるのですが、具体的にどの業者のツールを、どう使えばコンテンツの解析ができるのかは、分かりません。
資格のテキストとして提供する以上、特定の企業が提供するヒートマップ解析ツールを批判したり、取り上げて使い方まで解説するのはしにくいのだと思います。
しかし、もしWebマーケターとして仕事をするのであれば
- 価格が安くて、機能が充実しており、必要なことがちゃんとできるヒートマップのツールがどれなのか
- ヒートマップを使ってどうやって課題を洗い出し、優先順位をつけて改善作業に落とし込むのか
といった実践的な部分こそ必要な情報だったりします。
教習所の中で、クランクの練習をしたり、仮免許を取って高速道路に乗ったりする中で、実際に運転できるスキルが身に付いていくのです。
それと同じように、Webマーケティングを学習するのであれば、Webサイトを実際に触り、運用ことがもっとも良い学習になると私は考えます。
Webマーケティング未経験でも資格は必要ない
Webマーケティングの未経験だから資格があった方が転職に良いのでは?という方もいらっしゃると思いますが、必要はありません。
Webマーケター系の資格には、独占業務は一切ありません。そのため資格を取らなくても、 Webマーケターになることは出来るのです。実際に、私も一つも持っていません。
多くの資格は、民間企業が利益を得るために行っている「資格ビジネス」として行なっているものなので、本来、必要もない資格をわざわざ時間をかけて取る必要はないんです。
まず「資格」そのものについて少しだけご紹介したいのですが、「独占業務がある資格」と「独占業務がない資格」の2つがあります。
独占業務がある資格
例えば、弁護士や医師は、資格を持ってないとその業務をすることができません。他にも、税理士・会計士・行政書士・司法書士・看護師など国が定めた資格があります。
私はこういった独占業務がある資格について、自分が理想とする進路であるならば取得する価値は十分にあると考えています。
独占業務がない資格
独占業務はないが国家資格である中小企業診断士などの取得が難しいものから、民間企業が作り出したものまで非常にたくさんの「独占業務がない資格」があります。
世の中の資格は、独占業務がない資格で溢れています。なぜそういった資格が存在するのかというと、ビジネスとして旨味があるからです。
資格の多くはビジネス
「資格ビジネス」というはビジネスモデルとして有名ですし、「資格と取ると仕事に有利」「知識の証明になる」と思うユーザーがいる限り、売れるサービスです。
- 試験料金
- テキスト代
- 資格の保有年間費用
などの商品を販売するための見せ方・建て付けのために「資格」を作るというビジネスモデルです。
「資格事業」を運営すると他の業界の第一任者のような雰囲気も出せますし、人気の資格になれば収益性も高い事業となるため、数多くの会社が参入をしています。
資格の取得には多大な時間がかかりますし、実践で使う知識はテキスト化できないものが数多くあります。
特に、Webマーケティングにおいては、実践が非常に大事です。
Webマーケティングにおいて個人でも作れるブログやSNSを運用せずに、資格だけ取ってWebマーケターになりたいというのは説得力がありません。
Webマーケティングの未経験者に必要なのは資格ではなく実績ですので、資格を取る時間があるのであれば、個人ブログ・SNSで良いので実績を作ることをお勧めします。
Webマーケティングの資格があると転職に有利とは限らない
あくまでも個人的な意見ですが
少なくとも、私自身が経営者としてWebマーケターをリクルーティングにする際に資格を気にした方と一切したことがありませんでした。
また、私がフリーランスのWeb マーケターとして企業のコンサルティングの提案をする際に経歴の中に資格があるどうかに左右されたことは一度もありません。
極端な話ですが、独占業務がないのにも関わらず、多大な時間を資格取得に充てるという印象が良くないケースも考えられます。
「なぜ資格を取ったのか?」あなたが貴重な時間を掛けるだけの合理的な理由をきちんと説明できないと、「物事の本質を見極めずに、資格がなんとなくわかりやすいから飛びついた」と思われてしまう可能性もあります。
Webマーケターになるなら資格よりも実績の方が大事
この記事ではWebマーケティングの資格について、どんな資格があるのかそれぞれの特徴を紹介しつつ、 Web マーケターになるにあたっての資格の有用性について、個人的な考え方を紹介しました。
Webマーケターになるためには資格よりも実績の方が大事ですし、Webマーケターになるにあたって未経験・他業種からでも構いません。
その際に必要なのは、資格ではなく、自分のブログや SNS を利用して得た実践的な知識や実績なのです。
資格を取る時間があるのであれ、「未経験・未実績」から「未経験・実績あり」になるべく、自分のメディアを一生懸命育て、試行錯誤することをお勧めします。
最後に、Webマーケターサロン「ヤマヒ塾」では、初心者からWebマーケターになるための実践的な情報を提供していますので、一度チェックしてみてください。
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