インハウスSEOについて動画でも解説をしましたので、ラジオ的に聞いて理解いただくこともできます。
「インハウスSEOという言葉は聞いたことがあるけど何かわからない。」
「SEOをインハウスで行うべきかアウトソースするべきか悩んでいる・・・」
「ウェブマーケティングがわかる社内人材を育成する方法を知りたい!」
会社でウェブ運用を担当することになったけど「SEOって何をしたらいいの?」という方は沢山いらっしゃいます。社内にSEOの専門家がいる企業はほどんどないのではないでしょうか。
またはSEOについて色々やってきたけど「いまいち成果が出ない」ということはありませんか?
働き方改革を背景に、限られた時間の中で仕事しないといけないのに成果が出ないと辛いですよね。
そんな中で、「インハウスSEO」という言葉にたどり着いた方もいらっしゃると思います。
ヤマヒ|山口博道(ヤマグチヒロノリ)
ウェブメディア会社の元経営者。数百万PVのサイトの立ち上げ・運営を経験。現在は多数の企業にインハウスSEOを提供しつつ、自身でも10サイト以上を運営。SEOの実践ノウハウを「マーケター養成講座」(動画・ブログ)で更新中 Twitter▶︎@yamahi_official
最後に、数々の実践の中で錬磨してきた私の提供するインハウスSEOの進め方についてもご紹介をしていますので、よろしければご覧ください。
それでは参ります!
インハウスSEOとは
まずは、一般的な「インハウスSEO」についてご紹介をしていきます!
インハウスSEOの概要を説明すると
ということです。
SEOは専門性の高い業務
検索エンジンを開発しているGoogleは、検索した人が抱えている問題が解決できる検索結果を表示させるために、日々改善を繰り返しています。
例えば
- 検索した人はクリックしたのか
- どの程度滞在したのか
- 問題解決できたのか
- 他のサイトに戻ったのか
といったユーザーの行動履歴を元に各サイトを評価しています。
また、おおよそ半年に1回ぐらいは大型アップデートが行われ、上位に表示する上でのチェック項目の配点が変わります。そして、それがどういった項目なのか、どういった配点なのかをGoogleは公開していません。
インハウスSEOで知識がない人でもSEO対策ができるように
「SEOは専門性の高い仕事だ」なんて、いきなり脅すようなことを書いてしまいましたが・・・安心してください!
検索する人にとってより良い世界を作ろうとするGoogleの大方針は変わりません。
- 検索アルゴリズムの原理原則
- これまで研究されてきたSEOの要点
- 現在のトレンド
これらを理解していくことで、SEOのことを全く知らない人でも最終的にSEO対策を自分で考え、実行できるようになることができます。
次に、インハウスSEOにはどのようなメリット・デメリットがあるのか、インハウスSEOの概要をもう一段深掘りしたいと思います。
インハウスSEOのメリット
インハウスSEOのメリットは以下の3つです。
- SEO施策を柔軟に展開できる
- 内製による費用対効果の高さ
- 社内のSEOに対する理解を底上げ
それでは、それぞれの詳細を解説していきます。
1.SEO施策を柔軟に展開できる
社内でSEOを理解し、具体的にどういう行動をしないといけないのか考えられる人材がいることによって、会社の事業方針の転換だったり、Googleの検索アルゴリズムの変更といった状況の変化に柔軟に対応ができるようになります。
特にGoogleの検索アルゴリズムは定期的に更新されるため、当初想定していた展開と違う部分に注力をする必要が出てくる場合は多分にあり得ます。
そのような急な変更が必要な場合でも、社内で判断し方向転換できることでスピーディに対応をすることができるようになります。
2.内製による費用対効果の高さ
インハウスSEOを経てSEOノウハウを理解・実践できるようになったウェブ担当者がいるとSEOの外注費が不要になります。さらに、他部署の運営するサイトのSEOについても自分で支援できます。
また、ウェブ担当者がライティングをする作業者よりもSEOに対して詳しくなるため、スピーディーに正確な指示を出すことができるようになります。
▶︎お客様の事例
SEOを学習したマーケティング担当者が、今度は社内スタッフにSEOを教える側として研修を実施。自分が学んだ時と同じ流れを反復することで、スムーズに社内にSEOノウハウを広げつつ、教える本人の学びも深まった。
3.社内でのSEOに対する理解を底上げ
インハウスSEOによって施策を実施できるウェブ担当者は、社内での発言に対しても説得力が増すようになります。
例えば
- SEOの具体的な作業量を想定しやすくなる
- 競合と自社のSEO上の差異を明示できる
- 検索キーワードを深掘りして見込み客像を出せる
といったような点で、社内に論理的かつ具体的な話をできるようになります。
マーケターがSEOに対する専門性を持つことで説得力が増し、他部署を動かすなど社内を巻き込みやすくなります。
それでは、インハウスSEOのデメリットについて考えてみたいと思います。
インハウスSEOのデメリット
インハウスSEOのデメリットは2つです。
- 担当者の作業が必要
- 外注に比べて時間を要する
それでは、詳細を見ていきましょう!
1.担当者の作業が必要
インハウスSEOを進める上では、実際に作業をして学ぶという必要があります。
車の運転に例えてみましょう。
教科書を読んだだけで車の運転ができるようになるでしょうか?
誰もが実際に車を運転して免許を取っているはずです。
カリキュラムの中で、教習所内での練習以外に、実際に道路に出て運転をしたり、高速道路を運転しています。
運転スキルを身につけるように、SEOについても担当者が一定の作業をする必要があります。
ちなみに、インハウスが自分で車の免許を取ることなら、アウトソーシングはタクシーに乗るようなものです。自分が運転をしなくても良い代わりに、乗るたびに行き先を指示をしないといけませんし、その都度費用がかかってしまいます。
インハウスSEOには、大きなメリットがある代わりに習得するためには担当者が作業をするという必要があるのです。
最初に「実行可能なスケジュール」に落とし込むことが非常に大切です。
ウェブ担当者はSEOだけではなく多くの業務を平行して行っていたり、営業担当がウェブも兼務しているというケースもあります。
インハウスSEOを実施する上では、「担当者が実行可能なこと」と「マネジメントが求めること」の擦り合わせをして、半年ぐらい先までの行動スケジュールとアウトプットを最初に決めましょう。
2.外注に比べて時間を要する
Googleに評価される記事を作成する手順を一つづつ学ぶためには、
- 構成書の作り方
- 記事の書き方
- 装飾の仕方 など
を一つづつ学んでいく必要があります。
インハウスSEOの提供会社の進め方によりますが、ウェブ担当者がライティングをした文章を学習素材にして、フィードバックを直して学んでいきます。結果的に、同じ文章を外注で作るよりも制作期間を要することになります。
スピードを上げる方法として、インハウスSEOとアウトソーシングをハイブリッドすることでサイトの更新速度を落とさずに学習を進めていく方法もあります。
インハウスSEOを行う会社にアウトソーシングすることで、SEOノウハウが実践された学習素材として研修でも活用することができます。
インハウスSEOを実施するための条件
インハウスSEOは、どんな企業でも実施できるのでしょうか?
答えはNOです。
ここでは、インハウスSEOを実施するためにどんな条件が揃っていないといけないのかを解説していきたいと思います。
インハウスSEOを実施する唯一の条件としては、
です。
インハウスSEOはテキストをお渡ししておしまいと言うわけではありません。また、外部の誰かが代わりに作業をやっても意味がありません。
インハウスSEOの提供パターン
インハウスSEOといっても、提供される内容は業者によって違います。
私はかなり前ですがサイト運営者として自身がSEO会社からインハウスSEOのサービスを受けたことがあります。今私が提供しているインハウスSEOとは内容も進め方も全く異なります。
その経験からも提供内容は提供者によると考えますが、私が把握している具体的なパターンは以下の2つです。
- SEOの考え方を教えつつ手段を移行する
- SEOの考え方を教え、実行を通じて学ぶ
それでは、それぞれ解説します!
1.SEOの考え方を教えつつ手段を移行する
私がサイト運営者としてインハウスSEOを受けた経験があるのは、こちらのパターンです。
運営しているサイトに対する具体的な改善項目リストを提示され、その項目を一つづつ改善をしながら、SEOについて理解をしていきます。
また私が受けたものでは、その施策の一環で作ったサテライトサイトの権利をそのまま移転するといったものでした。
こちらのやり方では
- 作業者に対する指示書を作るのはSEO会社
- サテライトサイトを作るのもSEO会社
- 指示書を実行するのが自社
ということになります。
2.SEOの考え方を教え、実行を通じて学ぶ
こちらのやり方では、構成書を作ること、記事を作ること、外注をすること、装飾することなどをそれぞれ自分で実行して、その実行に対するフィードバックを受け、さらに改善をして正しい方法を体得をしていきます。
1つ目の方法と違うは、指示書はSEO会社から貰う物ではなく、自分で作る物である、という点です。
こちらであれば自分でどう改善すれば良いのかを考えて指示を出せるようになります。
インハウスSEOの具体的な内容と実施ステップ
ここまで一般論として、インハウスSEOの概要、メリット・デメリット、実施条件と提供形態についてご紹介をしてきました。
ここからは、インハウスSEOを企業に提供をする現役のマーケター兼講師として、私が提供しているインハウスSEOの具体的な内容と実施ステップをご紹介したいと思います。
ヤマヒ式のインハウスSEOでは
ということを意識した設計を心がけています。
ヤマヒ式インハウスSEO 3つの構成要素
ヤマヒ式のインハウスSEOは大きく分けて3つの要素に分かれています。
- 競合分析とキーワード提案
- 実行スケジュールの立案と進捗管理
- 企業側で作成頂いた成果物に対するレビュー
それぞれどんなことをするのか、簡単に解説していきます。
1.競合分析とキーワード提案
ウェブサイトを作成・運用する上で「キーワード選定」は最も重要なポイントにも関わらず、これまで企業のSEOの支援をさせていただく中では、十分検討がされていないケースが数多くございました。
- 経営戦略と紐づけて、どういったターゲットを狙うべきなのか
- 自社では過去どういうキーワードでCVが獲得できているのか
- 競合が自然検索で獲得しているキーワードの中で自社で抑えるべきものはないか
- 競合のリスティング出稿しているキーワードの中で自社で抑えるべきものはないか
「キーワード選定を間違える」ということは、「進む方向を間違えてしまう」ということです。
網羅性を持ってキーワード選定を行い、設計しないと、一生懸命進んだとところで当初想定していたゴールにたどり着けないという状況に陥ります。

マインドマップで全体を俯瞰し深掘りするべきところを洗い出します。その上で、自社・競合・市場から網羅性のあるキーワードリストを作成します。
収益化に最も近いキーワードや事業の先の展開のために取っておくべきキーワードなど重要度づけをし、経営者様・マーケター様にご相談の上、SEO施策の実施優先順位をまとめます。
2.実行スケジュールの立案と進捗管理
最初に競合分析とキーワードの見直しをしたのち、どういう順番で攻めていくのかを提案します。ご相談の上で、優先順位が決定をしたら、それぞれのキーワードの対策実行スケジュールを日付ベースで具体的に提案します。
そうして合意いただいたスケジュールに従って、毎週/隔週進捗の確認をしていき、予定通りに成果物を出せるように進めていきます。
3.企業側で作成頂いた成果物に対するレビュー
インハウスSEOのメインコンテンツで、毎週または隔週、定例のオンラインミーティングを実施します。
作成いただいた成果物(構成書や下書き記事、装飾)に対して、事前に具体的なレビューコメントを記載しておき、お打ち合わせの中でポイント解説をしていきます。
また、インハウスSEOを開始する際には、SEOを進めていく上で抑えるべきポイントをご紹介しています。
さらに、記事に出てきたことに加えて、フェーズごとのテーマに沿ったポイント解説もしていきます。
こちらで行っているSEOのポイント解説を動画と記事で無料配信しているのが、ウェブマーケター養成講座「ヤマヒ塾」(準備中)です。
これまで企業様にインハウスSEOを提供する中で培ってきたカリキュラムを再整理し、深掘りして無料公開しています。
ウェブマーケティングを学びたい企業内のウェブ担当者やフリーランス、またウェブエンジニアのキャリアアップにも役に立つので、ぜひご覧ください。
最後に、インハウスSEOのテーマがフェーズごとにどういう流れで進んでいくのかを解説してきます。
ヤマヒ式インハウスSEOの実施ステップ
早速、ご紹介していきます。
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STEP01SEOライティングウェブ担当者が検索上位になる記事を作れるようになります。
-
STEP02外注戦略外注を使って品質の高い記事を作れるようにななります。
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STEP03リライト既存記事のリライトの仕方を覚えることができます。
-
STEP04キーワード選定自社や競合の状況からキーワード選定ができるようになります。
-
STEP05CVR改善ABテストやヒートマップ分析を通じて購入率の改善施策ができるようになります。
ただし、企業様とスケジュールを考えるタイミングで、上記の進めるステップが変わることがあります。
たとえば、CVR改善は、実施をすると比較的早く成果に結びつくため、こちらを先に実施していくということもあります。
また、既存記事がたくさんある場合は、最初からリライトの仕方をお教えするというケースもございます。